ダブルレッグバーティカルジャンプは、両脚で踏み切って真上へ跳ぶ動作です。NSCA-CPTの学習では、名称だけを覚えるより、準備姿勢、反動動作、踏み切り、着地を順に見ていくと理解しやすくなります。この記事では、動作の流れと観察ポイント、試験勉強で混同しやすい点を整理します。
ダブルレッグバーティカルジャンプで見るのは、跳躍高だけではない
ダブルレッグバーティカルジャンプは、両脚で床を押して身体を垂直方向へ移動させる跳躍動作です。現場では下半身の爆発的な力発揮をみるために使われますが、観察対象は「何cm跳べたか」だけではありません。
準備姿勢から着地までを追うと、股関節、膝関節、足関節をどの順序で使っているか、左右差がないか、着地時に姿勢を保てるかも確認できます。測定値と動作品質は別の情報です。高く跳べても着地が不安定なら、指導者はその点を見逃さないようにします。
研究では、カウンタームーブメントジャンプの跳躍高やピークフォース、ピークパワーなど、複数の指標が検討されています。同じ「ジャンプテスト」でも、機器や算出方法が違えば数値に差が出る可能性があります。継続的に比較するときは、測定方法と実施条件をそろえることが大切です。
動作は4つの局面に分けると覚えやすい
1.準備姿勢
両足を安定して床につけ、身体の向きをそろえます。足幅や腕の使い方は、実施するテストの手順に従います。開始前に周囲の安全を確認し、滑りやすい床や障害物を避けます。

2.反動動作
股関節と膝関節を曲げ、腕を後方へ振って身体をいったん下げます。この切り返しを使うのがカウンタームーブメントジャンプです。しゃがみ込みが深ければよいわけではありません。次の踏み切りへ素早くつなげられる範囲で、姿勢を保ちます。
試験問題では、膝だけの動きとして捉えないことが重要です。股関節、膝関節、足関節が連動し、腕振りを許可する条件では上肢の動きも加わります。
3.踏み切りと空中局面
下肢を伸ばしながら床を押し、両足で踏み切ります。身体は真上へ移動し、両脚が床から離れます。ダブルレッグバーティカルジャンプでは、片脚だけで押したり、前方へ大きく移動したりする動作は目的と合いません。
研究で扱われる指標には、跳躍高だけでなく、力、速度、パワーなどがあります。ただし、すべての現場でフォースプレートを使うわけではありません。使用機器が何を測っているかを確認してから数値を解釈します。
4.着地
両足で着地し、股関節と膝関節を曲げて衝撃を受け止めます。足部、膝、股関節の向きが大きく崩れないか、左右どちらかへ偏らないかを見ます。着地後すぐに動き続けるのではなく、姿勢を保てるかまで確認すると、動作品質を評価しやすくなります。
よくあるミスは、原因を決めつけずに観察する
- 膝が内側へ入る:踏み切りと着地の両方で、膝と足部の向きを確認します。
- 左右の踏み切りがずれる:片側が先に離地していないか、着地位置に偏りがないかを見ます。
- 前方へ流れる:垂直方向の課題なのに、開始位置から大きく移動していないかを確認します。
- 着地が硬い:膝だけでなく、股関節と足関節も使って衝撃を受け止めているかを観察します。
- 試行ごとに条件が変わる:足幅、腕振り、休息、測定機器などをそろえます。
ひとつの見た目から、筋力不足や柔軟性不足と断定することはできません。疲労、課題への慣れ、開始姿勢、説明の伝わり方でも動作は変わります。まず何が起きているかを記録し、必要に応じて別の評価と組み合わせます。
ジャンプテストの数値を比較するときの注意点
同じ人の変化を見るなら、条件をできるだけそろえます。ウォームアップ、試行回数、休息時間、腕振りの有無、シューズ、床面、測定機器が変わると、単純比較が難しくなるためです。
フィールド用機器を比較した研究では、複数の機器で高い再現性が示された一方、フォースプレートとの間に系統的な差がみられた機器もありました。別の機器へ変更した直後の数値を、以前の記録とそのまま比較しないほうが安全です。
また、跳躍高の変化が小さい場合、それが実際の能力変化なのか測定誤差なのかを慎重に判断します。一度の最高値だけで結論を出さず、同じ手順で複数回測ることが、実務では重要です。
NSCA-CPT試験では、似た動作との違いを言葉にする
試験勉強では、写真や名称を丸暗記するだけだと選択肢の違いを判断しにくくなります。次の3点を短く説明できるようにしてください。
- 支持脚は両脚か、片脚か
- 移動方向は垂直か、水平か、側方か
- 反動動作を使うか、静止姿勢から始めるか
たとえば、ダブルレッグバーティカルジャンプは「両脚で、垂直方向へ跳ぶ」と整理できます。カウンタームーブメントを伴う条件なら、素早く身体を下げてから切り返します。一方、スクワットジャンプは静止した屈曲姿勢から開始するため、反動動作の扱いが異なります。

名称、目的、開始姿勢、主要な動作、着地までを1セットで復習すると、動画や写真を使った問題にも対応しやすくなります。公式テキストの記載と、受験対策で使う問題の条件が異なる場合は、公式テキストを基準に確認してください。
覚えたら、問題形式で判断できるか確認する
動作を読んで理解した後は、選択肢のどこが正しく、どこが誤っているかを説明する練習が必要です。NEXT TRAINER LABでは、NSCA-CPTの本番を意識した無料問題を公開しています。答えだけを覚えず、他の選択肢が不適切な理由まで確認してみてください。
まとめ
ダブルレッグバーティカルジャンプは、両脚で垂直方向へ跳ぶ動作です。準備姿勢、反動動作、踏み切り、着地の4局面に分けると、名称と動作を結び付けて覚えられます。現場で評価するときは跳躍高だけで判断せず、左右差や着地、測定条件も確認します。試験対策では、片脚ジャンプ、水平ジャンプ、スクワットジャンプとの違いを自分の言葉で説明できる状態を目指しましょう。
